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2013/08/30(Fri) 京都旅行記 その5
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伯の指定した、おすすめ飲み屋は、どこに行っても、満員でした。しかたがないので、喫茶店で涼みながら伯の到着を待つことに。それにしても、京都は暑い。盆地が暑いというのは、本当なんだな。
「うぇーい」
とかなんとか、そんな感じの意味のない言葉を発しながら、伯が喫茶店に登場。明日嫁に行くとは思えない、いつもどおりの伯。大丈夫だろうか。いや、伯がいつもどおりなのが心配なのではなく、この時点で21時を過ぎていたのです。明日の結婚式の集合時間は朝10時半。きっと新郎新婦はそれの数時間前には準備を開始しなくてはいけないでしょう。そんな心配をよそに伯は、入れそうな居酒屋を考えてくれていました。
そして、あそこなら入れるかな、と、ある居酒屋へと案内してくれました。
その店は、狭くて細長い店でしたが、不思議と居心地がよく、つまみも美味い店でした。途中から、立花(あひるなんちゃら初期からいろいろと手伝ってくれてる人)とコマツバラ(あひるなんちゃらの舞台上にあるものをいつも作ったりしてくれてる人)と、あとその友人(私は初対面)が合流。店が細長いので、みんな横に並んで酒を飲みました。非常に楽しかったのですが、何を話したのか全然覚えていません。だって酔っ払ってから。0時近くに解散。伯は「私、まだこれからやることあるんよねえ。なんかポチ袋にお金入れたりさあ。」と言っていたのだけど、完全にできあがっていて、千鳥足で帰っていきました。明日、本当に大丈夫なんだろうか。
ホテルに帰って、すぐ寝たかったのだけど、実は、明日の披露宴で、余興を注文されており、それの内容を日栄と根津と考えなければいけませんでした。私のように演劇をやっていると「コントやってくれ」と言われることが非常に多いのだけども、こういう時にコントをやるとだいたいスベります。というか、スベらなかったのを見たことがありません。そんなわけで、交渉の結果、私と日栄さんでお話をする、というところに落ち着いたのです。が、お話の内容をまるで考えてなかったのでした。ためしに、新幹線の中で軽く打ち合わせた、東京に住んでた頃の伯のエピソードを交えたお話、を喋ってみると、どうにもこうにも、面白くありません。面白くないっていうか、伯や伯の家族と友人にはうけると思うけど、新郎、新郎の親戚、新郎の友人、新郎の会社の人、には「あの嫁、大丈夫なのか?」と、不安を与えるような内容でした。伯が男だったらなあ、いけたんだけどなあ、この日ばっかりはお嫁さんだからなあ。
ちょっと考え直そう、と、しばらく考えて、ついには、持ってきたノートパソコンに向かって、脚本を書き始める私。そうこうしている間に、見てダメ出しをする係の根津が、寝ています。おい、根津!寝るな!、と言っても、寝てない寝てない、と嘘をついてまた寝ます。
スヤスヤと寝ている根津の横で、日栄さんと小一時間ほど話し合ってから、それを2人で喋ってみると、今度はいけるような気がしてきたので、もう一回根津を起こして、最終調整をすることにしました。「根津くん、起きて!できたから!一回見てくれればいいから!」すると、根津のおっさんは完全に寝てたくせに「さっきの聞いてた聞いてた、面白い面白い。」と嘘をついて、自分の部屋に帰っていきました。
さっきまで、伯は明日大丈夫なのかな、なんて心配していたのに、今となっては、俺たちは明日大丈夫なのかな、という心配で頭がいっぱいでした。しかし、もう、見てくれる人もいないので、俺たちは本番に強いはず、と自己暗示をかけながら眠ることしかできませんでした。
続く。
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2013/08/26(Mon) 京都旅行記 その4
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かき氷を食べてもまだ暑かったので、土産物屋で涼んだりしつつ、宿に向かって、チェックイン。少し仮眠を取ってから、街へ繰り出しました。
鴨川が見たい。誰かがそう言ったので鴨川へ。
「鴨川なんかどうせカップルだらけだろ。そんなの行ってもしょうがないでしょ。」という私の反論は届かず、あっという間に鴨川に到着しました。到着してみると本当にカップルだらけ!
こんな感じのカップルが等間隔に並んでました。鴨川。
こんな感じね(イメージ)。
カップルを見ていて何か思うところでもあったのか「絶対に押すなよ」と言い残して、川のほうへ歩いて行く日栄さん。もちろん、私たちは大人なので、押したりはしませんでした。
押してもないのに、川に落ちそうになる日栄さん。
こいつ、このままだと本当に川にダイブしかねない。あわてて、みんなで日栄さんを止めに行きます。しかし、日栄さんは脳みそがお笑い芸人と同じ素材で出来ているので、私たちが、止めるふりをしながら押しに来た、と判断し「だから絶対押すなって!」と言いながら、どんどん落ちそうになっていきました。というか、根津は押してました。
私と中川は、そこらへんは常識人なので「この後、居酒屋とか入るのにずぶ濡れのヤツがいたらめんどくさい。」という冷静な判断のもと、日栄と根津をどうにか落ち着かせようと必死の説得をし、ことなきをえました。あー、よかった。
そんな鴨川なんですけども、川の上に床を作ってそこで飲める店がたくさんありました。とても涼しそうです。ああいうところで飲みたいね、なんて言ってたんですが、どこもなかなかの御値段のコースを頼まなきゃいけないところばかりでした。
旅行なんだからそれくらいの金は出してもいいか、とも思ったのですが、実は昼のラーメンとかき氷、そしていろんな土産物屋での試食により、まったく腹が減っていませんでした。この状態で「すき焼きコース7350円(ドリンク別)」を食べても、逆に悲しくなるような気がしたので、あきらめよう。そう思ったその時です。普通の居酒屋みたいなスタイルの店を発見!ここだね、ここしかないね。と勢いよく入店。
納涼床、というその川の上の床は、ほどよい涼しさで大変心地よくて、適当に入った店なのに酒もつまみも美味しいし、なによりとっても京都っぽい。みんな上機嫌で京都の黄昏時を過ごしたのでした。
ところで、私も根津も日栄も、中川のことを「おかあさん」というあだ名で呼んでいます。いい大人なのに、こんなあだ名で呼んでるのは恥ずかしいのですが、もうなんかすっかり定着してるので、これがおかしいことに全然気付いてなかったんですけども、納涼床で飲んでる時に、となりの席の若者たちが「おじさん三人が、一人のおばさんを、お母さん、と呼ぶ、とても複雑な家庭らしい人たち」を不思議そうに眺めてました。うん、これからは気を付けます、公共の場では。
そんなこともありながら、いつの間にかすっかり夜になって、いよいよ、明日嫁に行くあひるなんちゃら幽霊劇団員の伯と飲みに行く時間がやってきたのです。
続く。
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2013/08/21(Wed) 京都旅行記 その3
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ホテルに荷物を預けて、まずは昼食をとることに。
この機会に、どうしても行きたかったラーメン屋「天天有」に向かいました。ホテルの近くにも店舗はあるのだけど、本店に行きたかったので、バスに乗って。私以外の3人はラーメンに興味がない様子だったが、気にしないことにして、ワクワクしながら、かなりの時間バスに揺られ、乗り換えをし、さらに揺られて、京都っぽさがゼロになったあたりにその店はありました。
中華そばが来た瞬間にがっついてしまったので、食べかけの写真。
美味い!美味いし安い!この店が家の近くにあればいいのに!と思いながら、あっという間に食べる。で、卓上に置いてあったふりかけが、これまた美味かったうえにお持ち帰りできるというので、購入。初日からお土産買うなよ、俺。
それから、金閣へ行こうということになりました。普通の観光をしたい、という中川のリクエストです。
「えー?金閣?金色なだけだよ?」
私は行ったことがあったので、この返答。さっき自分のわがままで3人をラーメンに付き合せたことはもう忘れていました。かといって、他に行きたいところがあったわけでもないので、文句を言いながらも金閣へ。
金閣と自分、を自撮りしようとする、おじさん2人(根津と日栄)。仲良し。
順路に従い進んでいくと最後のほうに、ろうそくを売っていました。様々なお願いができるシステムだったので、みんなそれぞれ買う。
私は、あひるなんちゃらの商売繁盛を願う。
他のみんなは、恋愛成就だとかそういうのを買っていましたが。
文句を言いながらも、こんな感じでいろいろ楽しんではいたのですが、そんなことより暑い、で私は頭がいっぱいになってきました。京都の夏をなめていた。これが終わったらかき氷を食べよう。すると、出口付近でちゃんとかき氷が売っていました。さすが関西の方は商売がうまいな、と思いながら、かき氷を食べたのでした。
いい大人四人が、平日の昼間にかき氷にがっついている。なんて平和。なんてダメな人たち。しかし、こうやって、一生夏休みみたいに過ごせたらいい。大きくなったら小学生になりたい。そう思ったのでした。
続く。
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2013/08/16(Fri) 京都旅行記 その2
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じゃんけんで負け、駅弁ダッシュをするハメになった日栄さんの姿を写真におさめようと私も新幹線のドアまでついていきました。そして、ドアがあいた瞬間、日栄が走る。
想像をはるかに超えた、本気のダッシュだった為、このような写真しか撮れませんでした。
ちなみに、この写真の中心あたりを拡大したものがこちら。
赤い矢印の人物が日栄さんである。髪の毛の躍動感からそのスピードを感じていただきたい。
車内に戻り日栄を待つ。が、日栄が帰ってこないまま、新幹線の発車を告げるベルが鳴り、ドアが閉まりました。でも、まあ、さすがに乗れなかったなんてことはないだろう。いやしかし日栄なら、俺たちを笑わせるためにわざと乗り遅れるくらいのことはしかねない。乗り遅れたとしても、一万円くらいあればきっと京都にこれるし、時間だけはある。一笑いに一万円。出せるか出せないかギリギリのところだ。なんていうようなことを考えて「もしや、あいつ本当に!」と、思ったあたりで日栄は帰ってきました。さすがにそこまでアホじゃなかったようでよかったです。
日栄さんが買ってきたのは、浜納豆でした。なんだっけなこれ、なんか聞いたことあるな。日栄は甘納豆的なものを想像して買ってきたようでしたが、それを開封しようとしただけで、納豆の臭いが漂ってきました。これは周囲の乗客の迷惑になる。そうだ、たぶん美味しんぼで見たことあるやつだ。料理に入れたりするやつだ。これは、あとで、ホテルでつまみにしよう、ということにして封印。というか、弁当買いに行ったんじゃなかったのかよ。
そんなような感じで、おっさん三人がハイテンションで三時間半喋りっぱなし。あっという間に京都についた。まだ午前10:30のことでした。
このツラ!ほかならぬ私である。酒を一滴も飲んでないのにご機嫌、ご満悦、といったこの表情。絶対に人に見せたくない写真だが、自分に対する罰として、ここに掲載させていただきます。そこそこおじさんなんだからいろいろわきまえろよ!俺!
続く。
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2013/08/12(Mon) 京都旅行記 その1
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7月上旬。幽霊劇団員の伯の結婚式に出席するために京都へ行きました。芝居の本番の2週間前のことです。本番の2週間前といえば、そこそこ準備やら練習やらにあけくれている時期ですが、半年前から決まっていた予定なのでまったく問題ありませんでした。本当です。
金曜日、朝、6:45に品川集合。いい大人が、平日のこんな早朝から出発しようというのだから、最初からどうかしてました。結婚式があるのは土曜日です。前日に行っておくにしても、もっと遅くていいはず。でも、せっかくだから、京都を満喫しようと思ったのです。ちなみに、集合したのは私、根津、制作中川、公式サポーター日栄、の4人。この時点で珍道中になることは約束されているようなものです。実際、いろいろありすぎて、ブログ書くのめんどくせえな、となってしまい、今日まで書いてなかったくらいです。
集合してまずは駅弁を買う。「何弁当買ったの?」「ひみつー、おしえなーい。」といった、とても大人とは思えない会話をしながら購入。ひみつーおしえなーい、と言ったのは根津。ご存知かと思うが、私より4つ年上でありながら少年の心を持った、あひるなんちゃら劇団員です。
そして、新幹線に乗車。私、根津、日栄の三人は喫煙車両の指定席、もうひとりの中川は禁煙車両の指定席へ。三人の中で唯一、人生で初めての新幹線に乗る中川。初めてなのに、この新幹線のチケットの手配などをやらされてしまう、みんなのおかあさん的存在です。自分だけ禁煙席にしたのは、俺たち喫煙者に気を使ってのことなのか、ただたんに俺たち3人と一緒に3時間半も過ごすのが嫌だったからなのかはわかりません。
新幹線が走り出す。最初は、弁当を食べ、お喋りをし楽しくすごしていたのだけど、さすがにこのまま喋り続けると、京都についた後に、話すことがなくなり無言の時間がやってきそうなので、じゃんけんで負けたやつが停車中に降りて弁当を買ってくるという遊びをすることしました。こういう時にちゃんとじゃんけんに負けるのが、日栄という男。あひるなんちゃら公式サポーターでおなじみ日栄さんです。役者としてはキリンバズウカ所属の日栄さん。きっとキリンバズウカでは劇団員のわりにはいい待遇を受けていると推測されるけど、あひるなんちゃらでは公式サポーターという名のみんなの遊び相手です。「マジかよー嘘でしょ乗り遅れたらヤバいって。」と言いながらも降りる準備を始めるあたりが人気の秘密です。
そして、日栄さんの準備が整ったと同時に、新幹線は豊橋駅に停車したのでした。
続く。
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2013/08/07(Wed) 練習とか公演期間中にあったこと
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というわけで、通常営業に戻ったこのブログですけども。
とりあえず、先日の公演の練習期間中とかにあったことで、ここに書いてないことを書いて行こうかなあ、なんて思っているんですよ。いくつか、書いておきたい(とか書くと重い話とかになりそうですが、そういうことではない)ことがあったので。
とりあえず、お休み中の劇団員の伯の結婚式があって、それに行ってきた話、ってのがあるんですが、それは長くなるので、次から、おそらく何回かにわたって書くと思います。
で、他にどんなことがあったのかというと、あひるなんちゃらでやった脚本をやってくれるという奇特な劇団さんから連絡がありまして、今度、公演があるそうです。という話を。
それは、私の脚本の電子書籍(架空ストアさんで売ってます)を買ってくれた方から「上演許可をください」っていうメールがきまして、許可した、っていう流れで決まったことなんですけども。
その許可をくださいのメールを読んだ時にですね、私、完全に酔っ払ってましてね。だから、その時には返信しないほうが絶対にいいんですけども、即返信したんですよ、酔っ払ってるから、そういう冷静な判断とかできなくて。
で、酔っ払ってる私っていうヤツはなんていうか、通常時よりだいぶ気前のいい人間でしてね。どうぞどうぞ金とかいらないんで好きにやってちょんまげ、と、まあ、さすがにちょんまげは書いてないですけど、そのくらいのノリで返信してしまいまして。ねえ。あれですよ、世の中、金じゃないですけども、作家としては、100円でもいいからもらったほうがいいんじゃない?とシラフの私は思いますよ。翌朝の私も同じように思ったんですけども、後の祭り、話はトントン拍子に進みまして、9月にあるそうですよ。愛知県の劇団さんです。あ、後悔はしてません、楽しくやってくれるといいなあ、と思っております。
http://www.katch.ne.jp/~chiryuu-life/
さすがに、私も観に行けないと思うんですけども(お金と時間と一緒に行ってくれる人がいたら行くかもしれないけど)、そのあたりにお住まいで、あひるなんちゃらのことが気になってるなんていう方がいらっしゃったら、どうでしょうか。演目は、去年の夏に上演した「ニアニアフューチャ」です。
次からは、伯の結婚式に行ってきた話を書きます。
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2013/08/06(Tue) ライクアプラスチックブログ終了のお知らせ→通常営業に戻ります
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管理人でございます。
公演終了からだいぶ経ちましたが、おくればせる方々がたくさんいたので、まだおくればせる人がいるんじゃないかと静観しておりましたところ、今日まできてしまいました。
といったわけで、今、この瞬間に、ライクアプラスチックブログは終了。通常営業に戻りまして、関村が気が向いた時になんか書いたり、劇団員の情報を書いたり、そういうブログになります。今後ともよろしくお願いいたします。
あひるなんちゃら「ライクアプラスチック」へのご来場ありがとうございました!
尚、あひるなんちゃらの次回公演は来年の1月28日から2月2日まで、です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
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2013/08/01(Thu) さらに遅すぎですが…
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早いもので、ライクアプラスチック公演から11日が経ちました。
3日間という公演期間の中で、ご来場いただいた多くのお客様ほんとーにありがとうございました!
ご挨拶が大変おそくなり恐縮の生見です。
公演期間もあっという間で、ケラケラ笑い続けたら終わってました。
あひるなんちゃら劇団員の方をはじめ、共演者の方々、スタッフの方々、関係していただいた全ての方に感謝の気持ちでいっぱいです。
振り返ると、楽しかった!の一言に集約される公演だったなぁと。
そうそう、楽屋もね、みんなほんわかしてて居心地が良かったんです。疲れたら寝て一休みしたり、みんなとのトークでテンションあげたり、のど飴もらいあったり、素敵なメンバーでした。
スズナリという舞台でいつものあひる節のお芝居で、たくさんのお客様の笑い声が響くってすごく素敵だなって。
感謝感謝です。
このいろんな感謝の気持ちを大切にして、また頑張っていきます!
また会う日まで!みなさんお元気で!
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