あひるなんちゃら関村です。
まもなく本番です。
私は脚本と演出を担当しているわけですが、脚本の人の仕事はとっくに終わっておりますし、演出の人の仕事もこの時期まで来てるとそこそこ終わっていてあとは「役者のみんなに、もっと面白くして!、とわがままを言う」「スタッフのみんなに、もっと面白くして!、とわがままを言う」「楽しく酒を飲む」といったことしか残っておりません。今日もこれから最後の練習があって、役者は本番さながらの演技をするでしょうし、スタッフは本番に向けての最終的な確認やらプランの調整やらをやるでしょう、しかし、私はそんなみんなを見ているだけといっても過言ではないのです。
そんなわけで、せめて宣伝くらいはしようと思い、ブログを書いている現在なのです。
役者の紹介でもしましょうかね。何年か前まではチラシの裏とかに毎回役者の紹介を書いてたんですけど、何度も出演してもらってる人とか書くこともうねえよ、ってなってやめたんですよ。何年か経ったので全員のこと書けるかな。(書き終わりました、書けました、長いよ。)
根津茂尚は、あひるなんちゃらの劇団員で、しかも出会ってからもうだいぶ経つんですけど、普段何をしてるのか全然知らないんですよ。孤独を愛してるっていうか、この間も練習が終わって何人かで居酒屋に行ったんですけど、1時間くらいしたら先に帰って。しかも、その後、家で1人で朝まで酒を飲んでたらしいんですよ。だったらもうちょっとみんなで飲んでいったらよかったんじゃねえの?と思うんですけども、1人が好きなんでしょうねえ。
チラシにも書いたんですけど、根津は最近老眼になりまして。ついに老眼鏡も購入したらしいんですが、練習場でそれを使用しているところはついに見せませんでした。まあ、わかるけど、みんなの前でかけたくない感じ。
でも、きっと、家で1人で酒を飲んでる時は、老眼鏡をかけて、競馬雑誌とか釣り雑誌とか読んでるんだと思うんですよね。想像してたら、何故だか涙が出そうになってきました。
そんな根津ですけども、舞台上ではそんな孤独なおじさんの感じは一切見せない、おじさんのくせにやけにフレッシュな人なので、見てて悲しくなったりしないと思います。大丈夫です。
篠本美帆も、あひるなんちゃらの劇団員です。篠本は、本番直前の大事な時に携帯が壊れちゃうところがチャームポイントです。そんなわけで、篠本から「芝居見に来てね」といったような連絡が急に途絶えたお友達の方は、劇場まで足を運んでいただけると助かります(そしてよかったら芝居を見てください)。
携帯が壊れたので、前に使ってた電話機でとりあえずネットだけはできるようにしたそうです(LINEはできてない)。で、その古い携帯電話の電池が膨らんできちゃってて、近々爆発するんじゃないか、と怖がっています。爆発して顔がぐちゃぐちゃになったら本番に出演するかどうかを本気で悩んでました。
たぶん爆発するようなものは携帯電話会社も販売してないはずので絶対大丈夫だと思いますが、もし爆発しても篠本は芝居に出そうなんで、本当、篠本のお友達のみなさま、見に来てやってください。
田代尚子も、あひるなんちゃらの劇団員です。この人は、自由というかなんというか、思考回路が独特な人なので、ちょっとなんでそんな演技をするのかわからないことが多々あるんですけども、それが面白味なんですね。あるシーンで、怖がる演技をするのが正解と思われるところで嬉しそうな演技でセリフを言ってたので、不思議に思った共演者がなんで嬉しそうなのか聞いてみたところ「その直前に、○○○○○○○姫、と言われるので、姫と言われて嬉しいから」という返答をしたそうです。○○○○○○○の部分のほうが長いのに、ラスト2文字の姫のほうだけを聞いて、嬉しい、という感性。読解力が無い、ということではなくて、異常にポジティブな人なんだと思います。その姫の部分についてはさすがに、意味がわからなくて芝居を見てるお客様のほうが怖がることになってしまうので、演技を修正させましたけども、まあ、見てて面白いと思われるところは残しましたので、個性は死んでないはずです、ご安心ください。
野村梨々子も、あひるなんちゃらの劇団員です。劇団員の中ではダントツに若いので、ハロプロで言うところの研修生みたいな扱いをしてるんですけども、いろいろ頑張ってるし、徐々に劇団に馴染んできました。
先日、私が客演した芝居で、鞄を丸ごと忘れて帰ったお客様がいました。こういう時、人様の鞄を開けるのはちょっと申し訳ないので開けないでどうにかしたいんですけど、でもかといって誰のかわからないと対処の方法が限られてきちゃうし、と、非常に悩むところでして、各劇団によって対応は違うと思いますけども、その劇団では、とりあえず中身に触れないようにちょっとだけ見てみよう、ということになりまして、開けたら、一番上に「野村梨々子」と書かれた貯金通帳が入っていました。嘘だろ。。。
しかも、それから5時間以上、忘れたことに気付かなかったうえに、気付いた時には電車で忘れたと思い込みJRに連絡するなどしてて、こっちからの連絡を完全無視するという始末。連絡がついた時にはすでに電車も終わっていて、その鞄は、私が預かることになったのです。なんで俺が。いや、俺が預かるしかないんだけど。
それで終わるかと思いきや、その2日後に野村から「すみません、先日の鞄ですが、中に冷凍食品が入っています。」という連絡が。。。何故だ?何故芝居を見に行くのに冷凍食品を鞄に入れるんだ。絶対いらないだろ。冷凍食品。
もちろん溶けてましたよね。ええ。
といったわけで「真面目で頑張り屋さんの若手、野村」から「すっとこどっこい、野村」にクラスチェンジしたので、まああと何回かクラスチェンジしたら「面白い役者、野村」になるんじゃないでしょうか。お客様には成長を見守っていただけると助かります。
石澤美和は、もうなんですかね、いると安心できる役者です。石澤さんが楽しそうだと無条件にこっちも楽しい、みたいな。見た目とかもありますけども、結局は、演技が上手くてそうなってるんだと思います。謙虚な人なんで、褒めると、そんなことないです、とか言うので、演技の上手さではなく、キャラクターのほうを今から褒めます。
バレンタインデーにお母様と食事をしたそうです。お母様は、石澤さんの健康面が心配である、少し痩せたほうがいいのではないか、と言いながら、チョコレートをくれたそうです。これが私の両親だったら「いよいよボケてきたか。。。」と心配になるところなんですが、その話を楽しそうにする石澤さんから察するに、きっとそれが普通というか、なかなかにいい感じの家族なのでしょう。そういえば、終電を逃した時に弟の家に泊まったりもするらしいし。そういう人柄というか、育ちみたいのが、演技にも表れてると言うか、そういう人だから、石澤さんが楽しそうだと見てて嬉しい、みたいなことになるって部分もあると思うんですよ。や、これは重要だと思うんですよね、観客に愛されるっていうことですから。まあ、そんな人なので、人気が出て、うちの芝居なんか出るスケジュールが無くなる可能性もありますので、今のうちに是非、石澤さんを近くで見て幸せな気分になってください。
澤唯は、サマカトという劇団の人です。サマカトは2人しかいないうえに長いこと公演をやってないのに主宰が突然交代したりするトリッキーな団体なので、今、澤さんが主宰なのかもう1人が主宰なのか忘れました。
あひるなんちゃらの芝居に出てくる登場人物は大きくわけると、ヤバい人、と、そんなにヤバくない人、になるんですけども。澤さんはヤバくない人の役をやることが多い役者なのですが、最近のあひるなんちゃらではヤバい人の役をやってもらってました、普段わりとしっかりしてるんで、ギャップがあって面白いかな、と思って。
でも、本当の澤さんは自分の家に1人でいる時に、びっくりするくらい独り言を喋ってる、ご陽気でヤバいおじさんである、ってことが、サマカトの澤さんじゃないほうの人からの告発で判明しまして。「なんだ、もともとヤバい人だったんだ。」って思ったので、今回は久しぶりに、ヤバくないほうの人の役をやってもらうことにしました。
でも、もう、本当はヤバい人だと知ってしまったので、ヤバい人にしか見えません。いや、もちろん、演技とかできる人なんで、ちゃんとやってくれてるし、できてるはずなんです。でも、もう俺の目には。。。あとは劇場でご確認いただければ、と思います。
澤原剛生は、劇団普通、というどう考えても普通じゃない劇団に所属している役者です。去年、ちょっとしたオーディションを実施した時に、来てくれまして。そこで披露してくれた演技が、すごくて。何をやっても喋ってもバカにしか見えない、っていう演技だったんです。初対面なのに思わず「バカの人」と呼んでしまうくらいだったので、こんなの出てもらうしかないだろう、ってなって、出演をお願いしました。や、もちろん、オーディションの書類にちゃんと必要事項を書けていたので、それくらいの知性は持ち合わせていると確認済みでのことです。
でも、今回、練習をしたり、その後に居酒屋に行ったりしてるうちに知ったのですが「高校2年生まで自分の名前が漢字で書けなかった。」「言葉は大人になってからネットゲームで覚えた。」という、にわかには信じがたいエピソードを持っている人なので、もしかしたら、ちょっと、なんていうか、本物かもしれません。
仮に本物だとしても、舞台上で面白かったら勝ちなので、問題ありません。お客様に危害を加えるようなことはないはずです。
園田裕樹は、最近は毎回出てもらってます。や、この人は、本当、役者って感じで、いろんな役ができる人です。しかも、とってもいいヤツなので、何をやってもらっても大丈夫、と私は勝手に思っています。そんなわけで、本人がとまどうような役を考えて、やってもらって、私が笑っている、ということをここのところずっとやっております。文字にしたら、だいぶ自分がひどいヤツに思えてきましたけども、とにかく園田は期待に応える役者であります。
堀靖明は…あれ?最近、紹介したような気がするな。去年12月にやった私の個人企画の公演にも出てもらって、
その時に書いたんだった。まあ、そんなわけなので、あんまり書くこともないんですけど。去年堀を紹介した文章には「堀は2018年売れます!」とか書いたんですが、今回のあひるなんちゃらも出演をお願いしたし、その去年の12月の演技があまりにも素晴らしかったんで
それをそのまま今年の7月に福岡に持って行くことにしたし、ってことで、堀のスケジュールを売れてない俺がいくつかおさえてしまったので、もしかしたら堀が売れるのは2019年になってしまうかもしれません。すみません。
松木美路子も、最近、毎回出演してもらってますね。松木さんは、とにかく頭脳明晰、セリフも早く覚えるし、脚本の読解も間違えないし、なんなら脚本のほうの間違いを発見してくれるし、文句のつけようがないですね。過去に松木さんを紹介した時は、ちゃんとした人なのに貧乏、とか書いたんですけど、貧乏すらも克服しましたからね。最近は「金ならある」が口癖ですから。
これ、書いていいのか、わかりませんけど、松木さんはトイレに行かないらしいです。つまり、アイドルと同じでトイレに行かないで生きていけるタイプの人類なんですね。現実にそんな人に出会ったのは初めてなんで、本当、尊敬しかないです。若い時にアイドルにならなかったのが不思議です。そんな完璧超人松木師匠が前に出て来ちゃうと他の役者がかすんじゃうので、だいたい控え目なポジションで演技してくれてます、でもちゃんと面白いです。なんか、だんだん褒め殺しみたいになってきちゃいましたけど、わりと本気で言ってますよ。
宮本奈津美は、味わい堂々という劇団に所属している役者です。宮本さんも、最近は毎回出演してもらってます。宮本さんは、前にも書いたかもしれないけど「ファーストキスはツバの味」という名言を残している、独特な言語感覚を持ってる人です。そういう人ってわりと暗いタイプの人が多いと思うんですけど、宮本さんは、天真爛漫で、いつでも狂い咲きしてるヒマワリのような、圧倒的に陽のほうの人ですね。
あひるなんちゃらでは、基本的にアドリブをしないように役者にお願いしてるんですけども、そんな宮本さんなので、今回は一言だけアドリブで喋ってもらうところを作ってみました。芝居を見て、そこがアドリブとわかるようなところではないというか、わからないようにもできちゃうのが役者なので、どうですかね、1回見ただけではわからないんじゃないかなー、と思ってるのですが、わかるわからないなんてのはどうでもよくて、そういうのが入ってると隠し味みたいな感じで深みが出るような気がしております。そういう役割をお願いしたくなるような役者です、宮本さんは。
ワタナベミノリは、あひるなんちゃら初参加です。澤原くんと同じオーディションに来てくれたのですが、以前、友達の劇団に出てるのを見たことがありまして、その後になんかの飲み会で同席してで喋ったこともありまして。しかも、それより何年も前に、私が1日だけ演劇の先生みたいな仕事をもらってやった時に生徒でいたそうなので、まあ不思議な縁を感じますね。で、その飲み会の時に「あの授業の時の関村さんの台本、とっておいたんですが、昨日、捨てました。」と、言わなくていいことを私に言ってきて、しかもそれを5回くらい言ってきた時に、ワタナベさんとはいつか一緒に芝居をしたいなあ、と思ってたんで、オーディションに応募してきた時にその返信で「ワタナベさんは応募してきた時点で、近いうちにオファ出しますんで、オーディション来なくていいですよ。」って書いたんだけど、オーディションにも来てくれまして、そこでも、まあ、我々の度肝を抜くような演技をしてくれたんで、今回、大いなる期待をもって出演をお願いしました。実際、ここまで練習してきて期待以上にいい感じに仕上がっています。あと、顔がバカリズムに似てます。
こういったメンバーでお送りします!明後日(3月1日)からです!来週月曜(3月5日)までやってます!
いい役者が揃ってますので、なにとぞよろしくお願いします!